コンプレックスを振り返る
1月8日で44歳になったワタシ。
四十を過ぎた皮膚は、顔面とか尻とか、垂れやすいところから容赦なく垂れてくるが、我が胸にいたっては、10代のころの見た目とさほど変わらないのではないかと思う。その頃から5~6kgほど体重が増えた分、胸にも多少肉はついたものの、相変わらずの貧乳であることに違いはない。つまり、垂れる分の肉がないのだ。
と、鏡に映る40代も半ばを差し掛かる体をしばし眺めながら、若い時分に悩みぬいた貧乳コンプレックスについて振り返ってみることにした。
そもそも胸は大きいほうがいいのか?
一般的に、女性の胸は大きい方がいいとされている。それは、明らかに男目線の世論だろう。しかし、そのあるべき論に貧乳女性は振り回され、大きく傷つき、背中を丸くして小さい胸を隠そうとしたり、パッドで盛ったブラをつけて無い胸を大きく見せようとしたりする。一方、必要以上に大きな胸に、逆にコンプレックスを抱く女性も少なからずいる。なぜなら、貧乳だろうが巨乳だろうが、男のイヤラシイ視線は、そのサイズを品定めするかのごとく容赦なく女性の胸にそそがれるからだ。
そんな男性の行動パターンを、「男はバカだなぁ」と無意識にスル―できているうちはいいが、問題は好きな男性が目の前に現れたときである。貧乳コンプレックスを抱えている女性は、好きな男性と上手くいかないのは貧乳のせいだと思いこむ。どうしてもそれに結び付けてしまう。もう少し胸が大きかったら、あの人に愛されたかもしれないと。しかし、それはただの勘違いであることが多い。なぜなら、大抵の男性は、胸の大きさで本気の女性を選ばないからだ。もし、男性にとって、交際する女性の優先順位第一位が「大きな胸」だとしたら、その関係が長く続かないのは明らかである。なぜなら、体はいつか劣化するからだ。
胸のない女性は、大きな胸に憧れる。ワタシもそうだ。無いよりはあったほうがいい。それは、男性もそうだろう。女性の胸は、無いよりはあったほうがいい。でも、まあどっちでもいい。それが、男性の本心なのではないか。
胸が大きくなくても幸せは手に入る
10代、20代と、大きな胸がないとモテないし、幸せになれない。小さな胸が恥ずかしい。そう思っていた。そう本気で思うからこそ真剣に悩んだ時期があった。
しかし、30代で結婚し、2児の子どもを産み育てている今、大きなおっぱいが無くても幸せになれるもんだという結論に至った。まあ、子育てをしていると、乳の大きさで悩んでいる暇などないというのが現実なのだが。我が夫も、妻の胸の大きさになんらこだわりも無いようだ。
周りの幸せそうな家族を見渡しても、妻の胸のサイズは貧乳~普通が多い。それは、胸の大きさが幸せの大きさに比例しないということを証明している。裏を返せば、男性が結婚相手に選んでいる女性は、皆が巨乳ではないということだ。
もし、昔のワタシに一言伝えることができるなら、ワタシはこう言いたい。胸がなくても、幸せになれるよ。四十過ぎたら、巨乳は垂れるし、無い方が色々と楽だよ、と。
ネット社会の今、相変わらず巨乳の美女がもてはやされる時代ではあるけれど、それは若いころ限定のお話。胸が小さいなどとほざく男性は、とっとと切り捨ててしまえばよい。他人の価値観に振り回されないで、貧乳道を胸を張って進もう。未来は明るい。